心が温まった瞬間

茅野市姉妹都市であるコロラド州のロングモントとの交流行事で、両都市の高校生

によるジョイントコンサートが、もともとこの3月に開かれる予定だった。

 

コンサートに参加するアメリカの学生のホームステイのホストファミリーとして、

我が家も協力することにし、半年ぐらい前から計画していた。

 

海外の学生のホストファミリーになるのは今回は初めて。数日の滞在ではあるが、

10代の子を迎えるということでドキドキしながらも、事前にメールで次第に

打ち解け、「もうすぐだね、会えるのが楽しみだね」とお互い話し、来日まで

あと一ヶ月と迫った時・・・。

 

コロナウィルスの問題が起きた。

そしてありとあらゆるイベントが徐々に自粛となる中、このコンサートは

どうなるかと不安に思っていたが、やはりキャンセルになりアメリカからの

学生の来日もなくなってしまった。

 

毎日感染者がどこでどれだけ増えた、という一方的な報道だけで、そのうち

回復した人は一体どれぐらいいるのかということは全くわからず、不安で殺伐

とした日々が続いている中・・。

ある日、ホームステイ予定だった子から、こんなメールが来た。

 

Hello,

I just wanted to thank you for offering to be my host family for the 2020 LIFE band trip.  We are all very disappointed that we will not be able to participate in this experience, but we understand the importance of cancelling at this time.  I hope you and your family are doing well.  I have made a special gift for your family, and I would still like for you to have it.  If you feel comfortable, could you please send me your mailing address so I can send it to you?  I hope you will be my host family when we reschedule this trip.

Thanks,

 

(今回のイベントのホームステイのホストファミリーとして自分の受け入れをしてくれてありがとうございます。

このイベントが中止になってしまい本当に残念です。でも今回中止にならざるをえない状況も分かっています。

Chamoyanさんそしてご家族の皆は元気ですか。

 

来日時渡そうと自分で用意していたプレゼントがあるので、送るのでよければ住所を教えてください。

もしこの来日旅行がまた開催されることになったら、また自分のホストファミリーとなってくれたら嬉しいです。)

 

その文章を読んだ瞬間、涙が出た。

当初、最近の10代の子なんて、ましてアメリカの子となると本当に理解しあえるのか未知だった私たち夫婦・・。

このような私たちに気遣いの言葉を送ってくれたことに感動した。

 

理解なんてできないだろうとちょっとでも偏見を抱いていたのは私たちではないだろうか。

そしてそもそも果たして自分が10代の時にそんな気遣いができただろうか。

 

さらに嬉しいことに、その直後、主催側から「今年は中止となったけれど、来年は開催しようという話が出ています。」

という連絡がきた。

 

来年はぜひ開催になりますように。